戦う税理士 小栗のメールマガジン 

「役員退職金支給のポイントをお教えします」No.1002

皆さん、こんにちは!戦う税理士の小栗です。

期末が近くなると、人事異動の季節です。

企業の社長や会長の交代のニュースも頻繁に目にするようになりました。

これは中小企業などでも同じで、

役員が退任すると役員退職金を支給する会社も多いでしょう。

その際に一番ご質問が多いのは

「うちの会社はいくらまでなら退職金が支給できるのか」

といったものです。

これについては過去にも何度か取り上げていますが、

意外にも落とし穴があるのが、その退職金の支払方法です。

ということで

今回の「難しくてためになる話を優しく解説」するメルマガは、

「役員退職金支給のポイントをお教えします」です。

売上が何かのきっかけで急増したり、

含み益のある資産の売却などで予期せぬ利益が計上されることがあります。

そんな時に一時に大きな損金が作れる方法の一つに役員退職慰労金があります。

突発的な利益のために役員を退職させるというのはどうかと思いますが、

たまたまそのようなタイミングと退職が重なるということはあります。

役員退職金については2種類の支払い方法が認められています。

「一括支給」と「分割支給」です。

一度に支払うか分割で支払うかは会社の資金繰りの問題ですから、

どちらを選択してもらっても構わないのですが、

注意してもらいたい重要なポイントがあります。

それは分割支給(未払い計上)で全額を損金に計上するには、

「分掌変更」ではなく「完全引退」である必要があるということです。

分掌変更とは現在の取締役社長が取締役会長や相談役になるというケースですが、

退職金を一括で支給するのであれば問題ありませんが、

分割支給を認めていないからです。

これは通達の解釈によるのですが、

この部分を勘違いして全額を未払いにした上で

数年に分けて支給するというミスが散見されます。

この場合は全額の損金が認められません。

簡単に言ってしまうと、

「退職金は分割でもらいたいけど、経営からは退きたくない」

といった都合の良い方法は取れないということです。

では、

「完全にやめていることにすればいいのではないか」

という話になるのですが、

「辞めたふり」はいくらでも調べようがありますから、

リスクが高すぎて論外です。

場合によっては高額な重加算税が取られることも

覚悟しておかなくてはなりません。

では、社長から会長になった(分掌変更)の場合には

一括支給しか選択肢がないのかというと、そうでもなさそうです。

なぜならば、

判例を調べると分掌変更の場合でも

分割支給が認められているケースがそれなりにあります。

ポイントは一つだけです。

会社に分割支給をしなければならない経済的な事情があったかということです。

資金繰り上の理由により分割支給に合理性があったか、

また、それらの事実が株主総会議事録や取締役会議事録に残して

説明ができるようにしてあることが損金として認められる

不可欠な要素だと言えそうです。

判例では「利益調整の意図は認められない」という文言が出てきます。

つまり分割支給を利用して損金をコントロールすることで

利益調整をさせなくするために、このような通達を作っていると考えていいでしょう。

したがって、

多額の借入金をしてでも一括で退職金を支払わなければならないのだろうか、

と悩むようなケースであれば

逆に分割支給も認められるのではないかと考え、

最適な資金繰りを検討してみるもの有効ではないかと思います。

では、次回もお楽しみに。

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