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本日の小栗キャップのNews Letter 
「2025年中小企業白書を読み解く 経営者の成長意欲」
                                        経営者の意欲がスケールアップを左右
中小企業白書では、企業の成長にとって「経営者自身の成長意欲」が極めて重要であると明確に述べられています。事業の拡大や新たな取り組みを進めている企業ほど、経営者が学び続け、自身を更新している傾向が強く見られます。売上や従業員数が一定以上の中小企業を対象とした調査では、経営者のスキル向上や外部との対話を積極的に行っている企業ほど、実際の業績改善が伴っていることが示されています。
外部知見に触れることが変化になる
経営者の成長意欲の表れとして「支援機関との相談」「専門家の活用」「経営セミナーへの参加」などの行動が挙げられています。とくに各士業や金融機関、商工会議所などとの継続的な対話は、視野の広がりや客観的な視点の導入に大きく寄与しています。また、他社の経営者とのネットワーク形成や、地域内外の経営勉強会への参加が、前向きな挑戦や事業再構築の契機になっていることも明らかになっています。
変化への対応は「学び」から始まる
環境変化のスピードが加速するなかで、経営者が「現状維持の延長線」だけで判断することの限界も示されています。白書では、事業モデルの見直しやデジタル技術の導入、新規事業への参入を果たした企業の多くが、経営者自らが外部の情報にアクセスし、自身の思考や行動を柔軟に変えている点に注目しています。逆に、学びや対話の機会が少ない企業では、課題認識が社内にとどまり、外的要因への対応が遅れる傾向もみられます。
学ぶ風土が組織全体に波及する
経営者が成長に貪欲である企業は、組織全体にもその姿勢が波及しやすいと白書は指摘します。社員が「経営者が変化に前向きである」と感じることで、自社の未来に希望を持ち、チャレンジを後押しされる文化が醸成されます。このような企業では、従業員の自律性も高まり、業務改善や新規提案が活発になる傾向があります。経営者が学び続けることは、単なる自己研鑽にとどまらず、組織を進化させるための最も根源的な経営戦略だといえるでしょう。

          
        
        